地盤 地盤から建築を考える 第五章 沈下事例その1 No.10 今回から、新章の実際に発生した不同沈下についてお話いたします。 事例1:大型造成現場による沈下 当地は造成以前は小さな山と池でしたが、山を削り、池を埋め、約120区画の大型造成を行った現場ですが、 約1年で以下でこのような沈下が発生しました。 池の中央に当る箇所は沈下量が多い状況でしたが、建物に影響が出る傾きは発生しませんでした。 但し、その周りはその沈下に連動して擂鉢状に不同沈下が発生しました。 特に旧池の端側は擁壁から沈下しており、建物が大きく傾きました。また、地盤データから地耐力が一番確認できたのは 旧地形が山であった建物でした。 この現場は池の埋め戻しも影響していますが、この他にも大型造成地は擂鉢状の沈下が時々見られます。 このような状況から、地耐力が良くても、大型の造成地の場合は地盤の流動が大きく傾き、且つ、地盤が落ち着くには 時間も必要となります。大型造成工事を行った現場は、 @旧地形 A周辺の状況 B造成経過年数等将来的な土の圧縮まで考慮する必要があります。 シールドエージェンシー株式会社 ボス・ネット ビルダー・サクセス・ストーリー2004/12/15 14号抜粋
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