地盤   地盤から建築を考える

 第五章 沈下事例その2  No.11

     今回も、実際に発生した不同沈下についてお話いたします。

      事例2:2段擁壁による沈下

      当地は旧地形は2mの擁壁(見知石)を有している宅地だったのですが、全面道路との高低差があり、盛土を1m行い、擁壁の
      上に新しく1m擁壁(RC)を造り、宅地を造成しています。

         


       
元来、擁壁はその土量を支えるだけの耐力しか準備していません。
      (将来1mの擁壁・土を乗せることは考えていない構造です。)
      その為、擁壁よりの上に盛土を行う場合、擁壁を作り直す必要があります。
      この現場は、
        @旧擁壁が新擁壁・土の荷重に耐えられず崩壊し、A新擁壁が足場を失い倒壊 B土が流れ不同沈下に至りました。
      運よく基礎施工前に不同沈下が発生したから擁壁の造り直しで済みましたが、擁壁の強度を過信(今まで問題がなかった
      から…)した為に起こってしまった不同沈下は他にも多々あります。
      擁壁の上にCBブロック塀を立て、いつの間にか土量が増え、塀の半分まで土が埋まっている現場では、擁壁の耐力の検討が
      必要と思われます。

    

                                            

                        
             シールドエージェンシー株式会社 ボス・ネット ビルダー・サクセス・ストーリー2005/1/15 15号抜粋


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