地盤   地盤から建築を考える

 第九章 擁壁AI型擁壁  No.19

     今回も、擁壁について考えていきます。

      擁壁は本来土が流出することを防ぐのが目的であり、建物を支持したりすることは想定されていません。その為、
      宅地造成でありながら、転圧が不足していたり、擁壁自身が土の重み+建物荷重に対応していないことが多々あります。
      

      

               
間知・RCI型擁壁・重力擁壁は形式からも分かるように土の流出のみに特化している擁壁で、重力擁壁は土圧に対応しているものの、それ以上の力には対応しておらず、I型擁壁・間知擁壁は土の流出のみを防ぐ為、土圧に対しては考慮されていない事が多くなっています。
  このような擁壁では、
@建物荷重が擁壁に伝わらないように安息角(切土30゜・盛土45゜)で延長した範囲に基礎の配置を行う。
A建物下の地耐力を確保する。(地耐力が不足している場合は杭工事・改良工事等を行う必要があります。)
この2点は必ず守る必要があります。


       
 また、擁壁に亀裂や砂の大量の流出跡などがある場合は土圧にすら耐えられていない状況ですので、今後、擁壁が崩れたり、
        傾いたりしたときを想定した建物配置を行っておく必要があります。

                                            

                        
             シールドエージェンシー株式会社 ボス・ネット ビルダー・サクセス・ストーリー2005/9/15 23号抜粋


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