地盤   地盤から建築を考える

 第四章 沈下修正工事1  No.8

     今回は、不同沈下の修正工事(沈下修正工事)についてです。

      その前に、以下のような不具合が建物に発生している場合、不同沈下の可能性があり、注意が必要です。

発生する主な不具合の事象
部位 事象 部位 事象
基礎 ひび割れ 玄関床 四周部分の割れ
ベランダ ひび割れ、傾斜 床部分 雨水の浸入
犬走り ひび割れ、傾斜 屋根 瓦のズレ、雨漏り
外周壁・柱 ズレ、ひび割れ 建具 開閉異常
内部床 傾斜、異常振動 下水 汚水の溢れ、悪臭
浴室床 四周部分の割れ、排水異常

      このような事象が多数発生している場合、不同沈下か否かを調べる必要があります。

    その時に工務店様がしなければならないことは、
      @レベル調査
      A不具合箇所の調査
         特に基礎の割れ、外壁のズレ、クロスの割れ、建具の開閉の不具合
                                                   、です。

      レベル調査により、建物の不同沈下の方向・度合い、不具合箇所の調査により、その影響範囲を確認し、地盤調査会社や
      地盤改良会社等地盤の専門家にお問い合わせください。専門的見地で不同沈下と認められますと、次に地盤調査となります。

      不同沈下修正工事を行う際には、必ず不同沈下の原因を調べる必要があります。原因が分からない沈下修正工事は再沈下
      を発生させる原因となるからです。

      その為、地盤調査方法はボーリング調査のような貫入試験を行い、土質、水位、地耐力を調べ、不同沈下の原因を解明し
      対策を行う必要があります。(但し、ボーリング調査は、調査スペース・時間・費用が掛かる為、1測点のボーリング調査を行い
      数点調査はスウェーデン式サウンディング試験を行うことが通例です。)


      
                    不同沈下対応フロー図1

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                              沈下修正工事

                                                 次回も、沈下修正工事に関する情報をお届けします。

                        
             シールドエージェンシー株式会社 ボス・ネット ビルダー・サクセス・ストーリー2004/10/15 12号抜粋


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