【第9章】擁壁タイプ
No.3 L型擁壁について
今回も、擁壁について考えていきます。
L型擁壁はRC造の底版付きで2m以上の高さになると、役所指導により、底版幅や厚さ・地耐力の検討が必要で、しっかりとした設計のうえ造らなくてはいけません。
但し、2m未満の擁壁には適用されていないため、1999mm高で役所指導を逃れている擁壁もあり注意が必要です。
前回同様擁壁の目的は土留が主でL型擁壁も建物荷重を想定していないので、建物荷重の影響を受け、ズレや沈みが発生しないよう注意が必要です。
L型擁壁は施工時、底版の設置の為、掘削量が多く、埋め戻し土の範囲も広く注意が必要です。
埋め戻し土の簡単な目安は;
(埋め戻し土の距離の目安)=(底版距離)+(余掘り)
=(擁壁高さ)×4/5+(擁壁高さ)×1/√3
≒(擁壁高さ)×1.5
L型擁壁の宅地の注意事項は、
①地表に出ている擁壁高さが2m以上かどうか
②擁壁下が岩盤もしくは、改良工事・杭工事を行われているか
③埋め土の転圧が充分に行われているか
④水抜きが機能しているか
まだまだ、擁壁についての注意事項は沢山ありますので、次回も擁壁に関する情報をお届けします。